不動院副住職・院家(いんげ)でございます。私たち若手住職の使命は、仏教寺院の伝統を守りつつ、来る時代にふさわしい仏教の形を模索することではないかと思います。

 伝統を守るということは最も重要な使命のひとつです。当院は千百年の伝統を持ち、その伝統を守ることはとても重要な責任でありますが、伝統を守るだけでなく、新しい時代にふさわしい仏教の形を模索することも重要ではないかと思います。

 仏教は2,500年以上の歴史を持つ宗教でありますが、その教えは時代とともに変化してきました。伝統的な教えを守りつつ、現代社会の人々が仏教の教えを理解いただくとともに、より実践しやすい形に解釈していくことも大切です。

 これからも、仏教の未来を担う一人として、伝統を守りつつ、新しい時代にふさわしい仏教の形を模索することで、仏教はますます多くの人々の心を豊かにしていけるよう、歩んで参りたいと思います。







 今の仏教の進む道、それは、多様化する現代社会のニーズに応え、対応していくことが重要だと思います。

具体的には、次のようなものが考えられます。



  • (1) 現代社会の課題に応える仏教の提示
  • (2) わかりやすい仏教の伝え方
  • (3) 多様な価値観を受け入れた仏教
  • (4) 世界に開かれた仏教
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 仏教は2,500年以上の歴史を持つ世界宗教です。今、世界中で約5億人の信者がいるといわれています。仏教は、人々の心を豊かにし、社会に貢献する力を持っています。

 仏教は、釈迦(紀元前563-486年)によってインドで設立されました。釈迦は、苦しみの原因は欲望であると説きました。そして、苦しみから解放されるためには、欲望を断つ必要があると説きました。仏教の教えは、八正道と呼ばれる八つのステップにまとめられています。八正道とは、①正見(正しい見解) ②正思惟(正しい決意) ③正語(正しい言葉) ④正業(正しい行為) ⑤正命 (正しい生活) ⑥正精進(正しい努力) ⑦正念(正しい思念) ⑧正定(正しい瞑想)の修行のことであり、この八つの道をつねに守り行うことによって、悟りが得られ、理想の境地である涅槃(ねはん)に到達されると説いています。

 近年、仏教は西洋諸国でも注目を集めています。その理由の一つは、仏教が現代社会のさまざまな問題に対応できる宗教であると考えられているからです。仏教は、個人の精神的な成長を重視し、心の平安をもたらす教えをもっています。また、仏教は、非暴力と慈悲の教えを重視しており、社会の調和を促す力があると考えられているのです。

 仏教の教えは時代とともに変化してきました。しかし、仏教の根本的な教えは、変わっていません。それは、「一切皆苦」「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」の考え方をすれば、生きる苦しみから解放されるというものです。現代社会は、経済成長や科学技術の進歩により、多くの人々が豊かな生活を送れるようになりました。しかし、同時に、格差や貧困、環境問題など、多くの課題も生まれています。これらの課題に応える形で、仏教の教えをわかりやすく、実践しやすい形で伝えていくことが大切ではないかと思います。








 仏教は、世界で最も支持されている宗教のひとつです。仏教の教えは、心と精神の健康に大きな影響を与えると言われています。

 仏教には癒しの効果があるとされています。具体的には、以下のような効果が知られています。

  • (1) ストレスや不安の軽減
  • (2) 集中力や集中力の向上
  • (3) 自己肯定感の向上
  • (4) 睡眠の質の向上
  • (5) 痛みの軽減
  • (6) 回復力の向上

 科学的にも裏付けられた仏教の癒し効果。研究発表では、瞑想がストレスや不安を軽減し、仏教の教えを学ぶことで、自己肯定感を高めることが証明されています。

 仏教の癒し効果は、私たちの心と精神の健康を改善するために役立ちます。もし、ストレスや不安、うつ病などの心の悩みを抱えている場合は、是非とも寺院を訪れ、仏教の教えを学んだり、写経、瞑想などの体験されてみてはいかがでしょうか。







 当院のご本尊である不動明王は、真言密教における明王の一尊で大日如来の化身であり、五大明王の中心となる明王です。私たちの真言宗をはじめ、日本仏教の諸派および修験道で幅広く信仰の対象とされています。

 不動明王は、憤怒の相をしていますが、慈悲深く、衆生を救済するとされています。右手には剣を持ち、左手には羂索(けんさく)を持っています。剣は煩悩を断ち切る象徴であり、羂索は衆生を導く象徴とされています。不動明王はまた、三鈷杵(さんこしょ)や蓮華を持っており、三鈷杵は仏法の象徴であり、蓮華は悟りの象徴とさえれています。

 不動明王は、火災や盗難などの災難から身を守る、病気や苦しみを癒す、悪縁を断ち、良縁を結ぶ、といったご利益があるとされ、困難や障害を乗り越え、目標を達成する力を与えてくれるとも言われています。

 不動明王は、真言密教の根本である大日如来の化身であり、大日如来は宇宙の真理の体現であり、不動明王はそれを守護する存在です。不動明王は、大日如来の慈悲と力を表す存在であり、衆生を救済する存在とされています。







 高野山は、和歌山県にある真言宗の聖地です。標高約1,000mの山々に囲まれた高原地帯にあり、森林が広がる自然豊かな場所です。高野山には、約1,000種の植物が生息しています。その中でも、特に有名な植物がいくつかあります。

  • コウヤマキ:
    高野山に自生するマツの一種です。樹高は約30mにもなり、高野山のシンボル的な存在です。
  • コウヤマンネングサ:
    高野山に自生するマンネングサの一種です。葉が大きく、冬でも緑色をしています。
  • エンレイソウ:
    高野山に自生するシダ植物の一種です。葉が小さく、地面を這うように生えています。
  • コウヤハンショウヅル:
    高野山に自生するツタの一種です。花が小さく、白く咲きます。
  • ユキワリイチゲ:
    高野山に自生するイチゲの一種です。花が黄色く、春に咲きます。
  • ユヒナスミレ:
    高野山に自生するスミレの一種です。花が小さく、紫色に咲きます。

高野山の植物は、古くから人々の生活や信仰と深く関わってきました。高野山の植物は、今もなお人々を魅了し続けています。







 大学で美術を学んでおりましたので、お山の風景、金剛峯寺の壇上伽藍を描きました。

 当院のフロントに掲出しておりますので、お越しの際には是非ご覧ください。